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Virus 17
2007/01/24(Wed)
その空間は、背後の心を温かくしてくれるような華やかさとは全く異質の、無機的できらびやかな世界であった。この展覧会の目玉である、エルトリア皇室に眠れる秘宝の数々だ。中でもホールの真ん中で一際大きな人だかりをつくっているのは、世界の三大真珠のひとつ『アフロディーテの涙』を抱いた皇帝の錫杖であろうか。一季の場所からは人と人の間からちらりと覗ける程度でよくわからない。
つぐみによく見せてあげようと前に出ようとしたところを、当のつぐみの小さな手が掴んだ。
「こっち」
 彼女は大きな人だかりを横目に、ホールの隅の、誰も長く留まっていないガラスケースの前まで一季を連れてきた。
 そこにあったのは、照明の角度によるものか、青緑の光を放つ親指大の宝石だった。
丁度カメオのようなデザインで、黄金の竜の装飾で縁どってあった。ヨーロッパ的というより、むしろ東洋っぽいデザインだ。
「ロード・オブ・ドラグーン」
 つぐみが感情を欠いた声でつぶやく。
 それがこの石につけられた名前だと、一季は横の説明書きを読んで知った。
『古来より、持つものに永遠の命を与えるとされる宝石。後漢(現・中華人民共和国)よりシルクロードを通ってローマ皇帝に献上された品とされる。また、十九世紀初頭にエルトリア皇家にもたらされるまで度々その主をかえ、その都度流血をともなったことから斬血石とも呼ばれる。有名な所有者にヴラド・ツェペシュがいる』

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