2017 10 ≪  11月 123456789101112131415161718192021222324252627282930  ≫ 2017 12
スポンサーサイト
--/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事のURL | スポンサー広告 | ▲ top
Virus 106
2008/07/13(Sun)
「はい。はい……。第二ターミナルの?ええ……はい」
 宮崎が中田の素振りを眼で追いながら相槌をうつ。その間隔は短く、状況は切羽詰まっているように感じた。
 程なく電話を終えた宮崎が、中田のケータイをフックに戻した。
「警視は何と?」
中田が横目で窺ってきた。
「天崎さんの車、宮野木ジャンクションで検問があったみたいです」
「天崎は先行して成田に向かっていた。それが検問にあったから我々は湾岸経由で、ということですね?」
「そういうことみたいです」
 予想より警察の対応が早い。都内の大停電で、テロ特措法が適応されたついで、ということだろうか。しかし、そうすると湾岸線でも、どこかで検問を行っていると考えて間違いない。
「合流は、どこと言っていました?」
「第一ターミナルの、出発ロビーって言ってました」
どちらかが間に合わない場合は、片方だけでもエルトリアへ行け、ということか。

千葉に入ると、そろそろヘッドライトがいる時刻だった。
杏子からの電話があってから、ふたりはずっと無口だった。一度トイレ休憩を挟んだ以外、中田は周囲を警戒しながら車を走らせるだけだ。今のところ追けられている気配はないが、狭い車内は緊張が支配していた。
 その均衡を破ったのは、反対車線を走る運送会社のトラックのヘッドライトだ。
 二、三回明滅を繰り返す。夜の帳が降り始めた時刻、その点滅は明らかに故意だった。
 中田はバックミラーで後ろの車種を確認する。それで、会社は違うが同じ運送業のトラックだと知った。単なる挨拶かもしれないが――。
 中田はナビを操作し、高速道路の渋滞状況を確認した。
 そして、下道に降りた。
←人気blogランキングへの投票お願いしますm(_ _)mぺこ
←FC2 Rankingへの投票もできればお願いしますm(_ _)mぺこ
この記事のURL | 連載小説 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top

トラックバック
トラックバックURL
→http://kobochan.blog83.fc2.com/tb.php/290-1fa5845a

| メイン |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。