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Virus 95
2008/04/10(Thu)
「はい」
 宮崎は頷いて、それから胸のポケットから折り畳まれた紙片を取り出して、机の上に置いた。
「昨日、私は非番で、港区の海浜公園でショッピングをしていました」
「海浜公園で買い物って、ASOBOですか?あそこ、行ってみたいんですよねぇ」
天崎が横槍をいれる。
 が、宮崎は「ええ、まぁ」と愛想笑いを返しただけだった。
「脈ないってさ」
 杏子が「言ってみただけですよ」と言う天崎を肘で突つついた。
 それを、大久保が横目で睨むようにしてから、先を促した。
「そこで、一人の女の子に会いました。その子がこれを」
 宮崎が紙片を広げると、そこには石の写真と住所が書かれてあった。三田だ。
「三田でとった石ころの写真?」
「石ころ?」
大久保の脇から、杏子が覗き込むようにする。
「これって……」
 杏子は中田を手招きする。
「失礼します」
 一応ことわってから、同じように覗き込んだ中田の眼に映ったのは、道端に転がった、ありふれた石ころの写真。だが、非常に意味のある特別な写真であった。
「――竜導石!?」
 中田の呟きに、杏子は首肯した。
 中田は自分のデスクから、美可から受け取ったファイルのコピー持ってきた。それは、白黒とカラーの差はあるものの、形、撮ったアングル、右下の日付まで全てが同一のものだった。
 美可の父親、北沢英二が元妻である加奈子に送った写真。その写真は外部に漏れないよう、かつ、エルトリア政府にもばれないように、出来うる限りの細工を施して郵送されたもので、中田たちがコピーしたものを除けば、この世にふたつとないはずだ。
 北沢美可によれば、彼女が母親から借りたその写真は雑誌社の編集部にあげたまま戻ってきていない、ということだったので、その写真である可能性もあるが。何のために海浜公園まで持ってくる必要があろう。
「女の子って言いましたね?」
 大久保は宮崎から視線をはずさない。
「え?はい」
 少々気圧され気味に宮崎は応えた。
「名前は、伺いましたか?」
「はい。確か……」
 部屋にある全ての視線が宮崎に集中する。さぞ、話しにくいであろう。
「北沢美可、と」
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