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Virus 92
2008/03/16(Sun)
「そうです。そこで考えられるのがDos攻撃なんです」
「しかし、不正データを大量に送りつけるにしても、この拡がりかたに、この速さ。一個人でできるものじゃないですよね?これだけの大量のデータ、送り続ける側のパソコンの負荷も相当じゃないんですか?」
 中田の疑問も尤もで、都心のネットワークをハングアップさせるとなれば、それなりのサーバの能力、もしくは多数のパソコンからの同時攻撃が必要なわけだ。
「そこが、今回のミソなんです」
 そう言って、天崎は自分のデスクのほうに歩みつつ、言葉を続ける。
「もし、そのハッキングプログラム自体が増殖の能力を有し、しかも秩序をもって一つの命令に従えば?」
 彼はデスクの傍に立ち、引き出しからMOディスクを取り出して、顔の高さに掲げた。
「我々は、まさにそういうプログラムをつい先日に見たじゃないですか」
――Test Program of Dragoon。人工生命。
「我々はあの日、知らずに人工生命を東京に解き放ってしまった。人工生命は増殖することを命題とされていて、その増殖のために存在するメモリ空間を食い潰す。食い潰したらつぎの繁殖地を探して移動していく。実に単純ですが、そうやって、まずこのビルのネットワークを乗っ取った後、プロバイダを経由して、そこから発電所のシステムダウンまで起こした。そう考えれば、辻褄が合います」
空調の排気音がしない。
パソコンのファンの音もしない。
蛍光灯の微弱な音さえ失ったこの部屋で、中田は、自分が飲み込む唾の音がこれほどまでに大きいのか、と知った。
「我々は犯罪の片棒を担がされたんですよ」
 天崎の吐き捨てるようなその言葉が、鋭利な刃物となって、胸の深いところに突き刺さささった。
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2008/03/17 20:55  | | #[ 編集] ▲ top
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