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Virus 77
2007/12/02(Sun)
 と、その子は群衆に背を向けて、九十度別の方向駆け出した。
「そっち、違うよ」
 宮崎は咄嗟に声をかけたが、女の子は一度振り向いただけで、無視して駆け出してしまった。
「ちょっと!」
 宮崎はおの背中に手を伸ばそうとし、背後の群衆を振り返って、それからもう一度小さな背中を眼で追った。
 と、背後で先ほども耳にしたシャッターが閉まる思い音が聞こえた。
 もう後ろには引き返せない。宮崎は少女を追うことにした。
 突き当たりを右に折れたところで、宮崎は少女に追いついた。
「ついて来たんだ……」
 少女は溜め息まじりでこちらを見た。
「放っておくわけにいかないでしょ。私、警官なんだから。今日は非番だけど……」
 最後の言葉は口元だけでゴニョゴニョとぼやくように。
「お勤めごくろうさまです」
 しかし、少女は宮崎から興味を失ったように視線を外し、目の前の扉の取っての上を指でなぞる。
「かわいくない子」
 宮崎も、回り込んで少女がなぞっている部分に眼を向けた。取っ手の上に、四角い何かがある。
 少女は肩にかけていたポシェットから二つ折りのケイタイを取り出して、それを開く。
 ところどころに設置された非常灯の緑しか光源のなかった闇の世界に、つかの間少女の顔が浮かびあがる。
 少女はケイタイの液晶の光を取っ手の上に向ける。
『非常用開閉ボタン』
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