2017 10 ≪  11月 123456789101112131415161718192021222324252627282930  ≫ 2017 12
スポンサーサイト
--/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事のURL | スポンサー広告 | ▲ top
Virus 68
2007/09/17(Mon)
が、それを一瞬で消し、声はあくまでも懇願するような猫なで声をあげる。
「あのぅ、すみませーん。携帯、でてもいいかしら?」
「え」
「――バカにしているのか?」
若いのは動揺し、中央で構えていた男は声を荒げる。
「まさか。残念」
 杏子は肩をすくめてみせた。
「いいですか?」
「どうぞ」
 今一度、若いのが手を伸ばすのを眼の端に捉えつつ、杏子は拳銃の男を凝視している。
 携帯の三和音はもう鳴り止んでいた。
 拳銃の男に変化が現れたのは、そのすぐ後だった。
 通信担当だろうか。SATのひとりに、二言三言耳打ちされると、拳銃の構えを崩して、耳のレシーバーを押さえるようにした。
「C班、谷口。なんだと?引けだ?いったい……説明を……はい。――はい。」
 拳銃の男の顔が赤くなって、ついで青くなって、最後に白くなった。
 その変化を見つめる杏子の眼が、すぅっと細くなる。
腰のあたりをチェックしていた若いのの肩を押し返すと
「立場逆転ね。私らは現時刻をもって、この場で全ての権限が与えられたわ。銃を降ろしなさい」
「む……」
 いまいち状況が飲み込めない中田にも、谷口の反応の悪さから、だいたいのことはわかる。 
 つまりは捜査権の優先順位が、この時点から警察より国土調査室のほうが上になったということだ。

←人気blogランキングへの投票お願いしますm(__)mぺこ
この記事のURL | 連載小説 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top

トラックバック
トラックバックURL
→http://kobochan.blog83.fc2.com/tb.php/177-019817c7

| メイン |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。