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Virus 56
2007/07/12(Thu)
「では、早速」
ウェイターを下がらせると、杏子はいつものショルダーバッグから手帳をとりだした。
「あなたが三ヶ月前に書いた記事を読ませていただきました」
「それは、どうも」
 美可のリアクションはそっけない。
「その中で、あの石が偽物だという推論をあげていますが、どうも論拠が甘いように感じられます。そこで、」
「ちょと、待ってください」
 美可が右手の平をあげて、杏子の言葉を制した。
「あなたがたにお願いしたのは、父と妹の捜索であって――、私の書いた記事の評価なんかじゃないでしょう?」
 言葉の端々が刺々しい。
「もちろんです」
 杏子は微笑んだ。
「ただ、何が手掛かりになるかは、こちらで判断いたします。ご協力ください」
 美可の眼を見つめる。そして、一息おいて「よろしいですか?」と、ダメ押しした。
「はい」
 美可は、不承不承といった感じで頷いた。
杏子も頷いて、月刊古美術を開いて、先ほど制された言葉を続けた。
「こういった記事を書けば、国際問題にもなりかねないのは、あなたにもおわかりでしょう?なのに、このように記事にした」
「ええ」
「しかし書かれている内容は、こう言っては失礼ですが、稚拙でツメが甘い。私なら、もっと反論を許さない直接的な証拠なり論拠を示します。この見出しで記事を書いたのですから、持っていたんじゃないですか?その決定的な論拠を」
 美可は何も応えない。
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