2017 06 ≪  07月 12345678910111213141516171819202122232425262728293031  ≫ 2017 08
スポンサーサイト
--/--/--(--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事のURL | スポンサー広告 | ▲ top
Virus 43
2007/05/24(Thu)
「ここを読んでください」
 中田が杏子に見せたのは竜骨石のことが書かれた最後のページだ。左下のほうにライターの顔と名前も載っている。
「石……か」
「ええ。漢方に詳しい知り合いがいるので訊いてみたんですが、大理石や石膏なんかも生薬に入るらしいんです」
杏子は「ふむ」と相槌をうつ。が、
「いや、竜骨石ってどこかに書いてあった気がするなーって」
と、首を傾げた。
「どこかって、どこですか?」
訊く中田に、机の上の手紙の山を指差す。「アメリカの資本で薬開発を行っていて、その材料とかなんとか……前のほうだったと思うんだけど」
 彼女の言う前のほうとは、時間として栄二がエルトリアに渡って間もない頃を指すのだろうと理解して、中田はその辺りの束をごそっと抜いた。
 杏子はそれを横目に椅子を九〇度回転させると、足を組みその上で記事を開いた。
「探すのはキミにまかせる。それよりも、この記事を書いたのって……?」
「ええ。広瀬、いや北沢美可です。昨日会ったとき見覚えがあるな、と思って。それで探して持ってきました」
「よく探しだせたね。この小さな顔写真をよく覚えていた」
 杏子はご満悦な様子で、
「いえ。前に会ったことがあるんです」
 中田の告白に、杏子は姿勢はそのままで視線だけをよこした。
「昨日、会った感じでは、知り合いには見えなかったけど?」
「私が一方的に、なので」
「……ストーカー?」

←人気blogランキングへの投票お願いしますm(__)mぺこ
この記事のURL | 連載小説 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top

トラックバック
トラックバックURL
→http://kobochan.blog83.fc2.com/tb.php/119-d86b06b3

| メイン |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。